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安倍晋三13  2001-2002

新・英雄伝

 さて、北朝鮮が認めた拉致被害者のうち、蓮池薫さん夫妻ら5人が、小泉訪朝の約1か月後となる10月15日に帰国した。拉致の問題について、ようやく成果が出たわけだ。これは、小泉総理による福田と安倍の使い分けがもたらした成果のように思える。仮に小泉が福田だけを用いて、安倍を北朝鮮に同行しなかったら、北朝鮮は拉致を認めただろうか。また、小泉が安倍に北朝鮮との接触を任せていたら、そもそも訪朝が実現していただろうか。勿論、仮定の話に答えはない。ただ、後の郵政解散の件も踏まえると、この5人の帰国は小泉総理の魔術がもたらした成果のように思えてくる。

(外務省ホームページから)  

 さて、5人は帰国したものの、まだ北朝鮮にとどめられているはずの被害者は多数いる。したがって、この後どのように北朝鮮に向き合っていくべきかについて意見が分かれた。外務省幹部は北朝鮮との約束通り、帰国した5人を一旦北朝鮮に戻すことを主張した。しかし、安倍はそもそも拉致された日本人が何故わざわざ北朝鮮に戻らなければならないのか、一旦北朝鮮に行くと、二度と日本に戻れなくなる恐れがあるではないかと言って、外務省の考えに猛反対し、対立が深まった。しかし、10月23日に、帰国した5人全員から日本に残って北朝鮮にとどまっている子供達が来るのを待つという意思表明があったので、政府は翌24日、5名の拉致被害者が日本に引き続き残ること、北朝鮮に対して、残る家族の安全確保及び帰国日程の早急な確定を強く求めることを発表した。

コメント

  1. 並木橋 より:

    いつもながら、マスコミ報道の背後にある事実を知ること、知ろうとすることが大切と感じました。
    それにしても、岸田首相の派閥解散の発言には驚かされました。ネット上でもいろいろな意見が飛び交っているようですが、議論されること自体にも意味があると思います。